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日産 × ホンダ統合話の舞台裏:クルマ好きとしてどう見る?

最近、自動車業界で大きな話題になっている 
日産とホンダの経営統合の噂

経済産業省が主導する形で「ホンダさん、日産を助けてくれませんか?」という打診があったらしい。

でも、この話、ホンダにとっては全然メリットがない。むしろ、負債を抱えた企業と組むリスクが高すぎるっていうのが実情だ。

なぜこんな話が持ち上がったのか? そして、日産はこのまま沈んでしまうのか? クルマ好きとして、ファン視点で考えてみたい。

日産はなぜここまで追い込まれたのか?

日産といえば、「やっちゃえ、日産」のスローガンでおなじみだけど、実は 1999年に経営破綻寸前までいった ことがある。当時の救世主が カルロス・ゴーン

彼はルノーから送り込まれ、

  1. 不採算の車種を廃止
  2. 大規模なリストラ
  3. デザインの方向転換

これで一気に V字回復 を果たした。でも、これは「経営的な成功」であって、クルマファンの心をつかむものではなかった。

それまでの日産は、スカイラインGT-R、シルビア、フェアレディZなど、個性的な名車を生み出していた。でも、ゴーン改革で 「売れない車は切る」方針になり、ファンが愛したクルマが次々と消えていった

しかも、2010年代に入ってからは、新型車の開発がほとんど進まず、「10年以上フルモデルチェンジしてない車がゴロゴロある」という状況に。販売店ですら「売る車がない」と嘆く始末だった。

EVシフトの罠と、経営の迷走

さらに日産はEVに大きく舵を切ったけど、ここにも落とし穴があった。

EVシフトって、表向きは「環境に優しい」という理由だけど、実際のところ 欧米が日本の自動車メーカーを叩くための戦略 でもある。

なぜなら、エンジン車では日本メーカー(特にトヨタ)が圧倒的に強い。だから 「エンジン車はダメ、これからはEV!」という流れにして、日本勢を出し抜こうとした ってわけだ。

でも、いざEVを本格的に導入してみると…

  1. 製造時のCO2排出量が高い
  2. バッテリー資源の問題
  3. 充電インフラ不足
  4. 価格が高すぎて普及しない

といった問題が次々に発覚し、「あれ?EVって思ったより微妙じゃない?」って空気になってきた。

日産もEVに賭けたけど、リーフは伸び悩み、アリアも爆発的なヒットとはいえない。EV戦略は完全に 期待外れ だった。

そのうえ、社内には雨下りの役員が増え、役員報酬で経営を圧迫。そりゃ業績が落ちるのも当然だ。

ホンダが日産を助ける? その舞台裏

ここで登場するのが ホンダとの統合話

経済産業省が「ホンダさん、日産を助けてやってくれませんか?」と持ちかけたらしい。でも、ホンダにとっては リスクしかない話 だ。

ホンダの役員数は十数人なのに対し、日産は 60人以上の役員がいて、その報酬もバカにならない。そんな企業を合併したら、ホンダの経営も傾く可能性がある。

だからホンダは、

  1. 「まずは不採算事業をリストラしろ」
  2. 「経営のスリム化を進めろ」
  3. 「それができたら合併を考えよう」

と条件を出した。でも、日産側は「そんなの無理」と拒否。しかも、「対等な関係で」みたいなことを言い出した。

ホンダからすれば、

「いや、こっちは助ける側なのに、なんで対等とか言ってんの?」

って感じだっただろう。

このまま日産は沈むのか?

結局、ホンダとの合併話は流れそう。でも、日産はこのまま自力再生できるのか?

正直、かなり厳しい。

  1. EV戦略は失敗
  2. 経営陣の体制も改善されず
  3. 新車種の開発も遅れ気味

こうなると、最終的には 外資に買われる未来が濃厚 だ。

噂では、台湾の ホンハイ(シャープを買収した企業) が、日産の買収に乗り出す可能性もあるらしい。

もしそうなったら、日産はもう完全に「日本のメーカー」ではなくなってしまう。

クルマ好きとしての本音

個人的には、日産が90年代までに作っていたスポーツカーたちが大好きだ。スカイラインGT-R、シルビア、フェアレディZ…どれもロマンが詰まった名車だった。

でも、ゴーン改革以降、そういうクルマは次々と消え、ラインナップもどんどん無難になった。

「経営的には正しかったのかもしれないけど、クルマ好きの心には刺さらない」

これが今の日産の姿だと思う。

ホンダとの合併は難しそうだし、今後の日産がどうなるか分からないけど、せめてもう一度、「やっちゃえ、日産!」って言いたくなるようなクルマを作ってほしい。